シクラメンと、見えない密室〜魔女の花便り〜

シクラメンと、見えない密室―魔女の花だより (ジョイ・ノベルス) 実業之日本社 Joy novels

扉をあけるとオジギソウが挨拶をしてくれる、花に彩られた喫茶店。美しくミステリアスな店主とその娘が、悩める客が持ち込む謎を鮮やかに解き明かす。遠隔殺人、見えない密室、同時に4つの場所に出現した男……驚くべき不可解な現象の数々。その不可能が可能になるカタルシス。そして最終章で明らかになる壮大なる仕掛け。柄刀一は、本格を踏まえ、本格を超えた――!(カバー裏より)



 季節ごとの花をモチーフにした7編の連作短編集。


“連作”短編集なので一つ一つのエピソードの外側に大きな謎が横たわっているわけだけど、この謎については比較的わかりやすい。ただ問題なのは作者がどちら側に落ち着けようとしたのかが分からないこと。


ところで話は変わるけど個人的に朧気ながら謎の部分が見えてくるミステリの方が好き。だからアタマに「本格」が付くと何処を楽しんで良いのやら・・・いや、もちろん意外な方向から示された解答を驚くのが正当なんだろうけど、そういう楽しみ方がぼくにはできないって意味で


それにしても解説で加納朋子さんが書いていた「少女漫画の最高峰」。検索したら出るわ出るわ。思わずへぇ〜っと。