4000年のアリバイ回廊

4000年のアリバイ回廊 (光文社文庫) 光文社 光文社文庫

室戸沖千メートルの深海で男の他殺体が発見された。被害者は、日本中が注目する縄文遺跡“高千穂ポンペイ”の発掘主任。発掘現場には当初、産廃処理施設の建設が予定されていたことから、その方面でのトラブルが殺人の動機と疑われるが……。一方、遺跡からも説明のつかない不可思議な発見が――。現代の謎と古代の謎が交錯する壮大な“魂の物語”!(カバー裏より)



 前作「3000年の密室」の続編的な位置にはあるものの、直接的な関係はなく時系列や登場人物(つっても一人だけだけど)がかぶる程度で、本書から読み始めても何ら問題ないです。



 

陽気な容疑者たち

陽気な容疑者たち―天藤真推理小説全集〈2〉 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) 東京創元社 創元推理文庫

桃谷村の大地主にして吉田鉄工所の経営者である吉田辰造が、金城鉄壁を誇るトーチカさながらの倉に入ったきり出てこない。売買契約が成立する日でもあるにも拘わらず、通話管に応答なく十数時間経過。やがて駐在警官が呼ばれ、本署から応援部隊も到着する。鉄条網や濠、二重三重の扉を相手に五時間余に及ぶ悪戦苦闘のあげく発見された辰造は、大方の予想通り事切れていたのだが……。(カバー裏より)



 天藤真といえば以前ココでも書いたけど「大誘拐」が有名。
 本作は天藤真の長編第一作目。初出が昭和38年(1963)なので充分古典と呼んでも差し支えないのだろうけどでも今読んでも充分面白い。





十三妹

十三妹(シイサンメイ) (中公文庫) 中央公論新社 中公文庫


本書にはあらすじが書いてないんだよねぇ・・・あーこりゃこりゃっと。


科挙合格を目指す安家の若旦那・安公子の第二夫人である阿玉鳳。彼女は十三妹として世間に知られた女傑でもあった。新婚早々、幾多の事件に巻き込まれる安家と安公子。また、ライバル錦毛鼠の登場で微妙に揺れる女心。
果たして彼女は愛する家族を守り抜くことができるのか?そして夫を無事科挙合格へと導くことができるのか?べんべん
日本人によって書かれた中国武侠小説。その原点がここにある。
って若旦那ぁ、そんなにのほほんと旅してる場合じゃないですってば



と、こんな感じでどう?





南方署強行犯係 狼の寓話

狼の寓話―南方署強行犯係 (トクマ・ノベルズ) 徳間書店 トクマノベルス

警察に入ってから、ずっと刑事になるのが夢だった。刑事課に配属が決まって小躍りするくらいうれしかったのに。會川圭司はドアを開けた途端に血の匂いにたじろいでしまった。それだけじゃない。犯行現場のバスルームで間違って、たじろいだ瞬間にシャワーの蛇口をひねってしまい、鑑識が見つけた髪の毛を流してしまった。まさにヘタレのニックネームをつけられ、ことあるごとにヘタレと呼ばれる自分が頭に浮かんだ。先輩の城島と鳥居係長に捜査班を移された。組んだ相手が、黒岩という女性刑事。どうやら、こちらも刑事課でお荷物扱いの人間のようだ。与えられた事件は一週間前の殺人事件。夫が殺され、失踪した妻が疑われるのだが…。著者が初めて挑んだ、本格の薫り高き、書下し警察小説。 (カバー折り込み部より)