九つの殺人メルヘン

九つの殺人メルヘン (光文社文庫) 光文社 光文社文庫 619円(+tax)

 彼女がワイングラスの日本酒を呷ると、確実なはずのアリバイが崩れ出す――!渋谷区にある日本酒バー。金曜日に現れる日本酒好きの女子大生・桜川東子が、常連の工藤と山内、そしてマスターの“厄年トリオ”と推理する九つの事件。グリム童話になぞらえて、解き明かされる事件の真相とは!?興趣あふれるバー・ミステリーの珠玉集、華やかに登場!(カバー裏より)



 作品自体の舞台装置、登場人物が似ているからと言って「邪馬台国はどこですか?」と同じ形式か?と思いきやコレが全然違う。
 ひと言でまとめると、「酒豪の美人女子大生が九つの犯罪アリバイをメルヘン(童話)になぞらえて解決する」短編集。最も最終話は“殺人”ですらないが(笑)


 肝心の「アリバイ崩し」自体も偶然性がアリバイに関与していたりと、どうもイマイチ感の強い作品でした。(但し、九つのアリバイも有栖川有栖が提唱したアリバイの分類をなぞらえているらしいのだけど、ぼくはその作品を読んでないんだよね)