症例A

症例A (角川文庫) 角川書店 角川文庫


批判になっちゃうけど、この↓あらすじって最低。実際の内容とは微妙に違うし、作品のおもしろさを殺す内容になってると思う。こんなあらすじなんて知らずに読んだ方が絶対面白い。

精神科医の榊は美貌の十七歳の少女・亜左美を患者として持つことになった。亜左美は敏感に周囲の人間関係を読み取り、治療スタッフの心理をズタズタに振りまわす。榊は「境界例」との疑いを強め、厳しい姿勢で対処しようと決めた。しかし、女性臨床心理士である広瀬は「解離性同一性障害(DID)」の可能性を指摘し、榊と対立する。一歩先も見えない暗闇の中、広瀬を通して衝撃の事実が知らされる…。正常と異常の境界とは、「治す」ということとはどういうことなのか?七年の歳月をかけて、かつてない繊細さで描き出す、魂たちのささやき。(カバー裏より)



で、図らずもあらすじを読んでしまった不幸な方へ。
本作はミステリです。「解離性同一性障害」者が出てきます。
解離性同一性障害ってのは「解離」が付いたぶん性同一性障害とは違います。
知ってるヒトには余計なお節介ですね。
解離性同一性障害ってのは簡単に言うと多重人格のコトです。
つまり多重人格者の出てくるミステリってコトです。
ああなんだ、サイコミステリか。もう読み過ぎて食傷気味だよって方、
そのつもりで読むと十分に楽しめます。