ミステリーのおきて102条

ミステリーのおきて102条 (角川文庫) 角川書店 角川文庫

ミステリーの禁じ手とは?知り合いの刑事が指摘した推理小説の盲点とは?推理小説家の最大の悩みや、江戸川乱歩賞を選考する苦労とは?古今東西の書物に通じ、作家としても読み手としても第一級の著者が、豊富な読書歴をもとに小気味良いタッチでミステリーの魅力を紹介する。推理小説の読み手にも書き手にも薦めたい、傑作ミステリーガイド!(カバー裏より)



(3/7追記)
 実は、と前置きをおいてまで声高に言うほどのことでもないのだけど、僕にとっての「阿刀田高」はエッセイストであって小説家ではなかったりする。
 というのも彼の「小説」と呼ばれる作品を未だイッコも読んだことが無いからなのだけど。

 というわけで、この本も彼のエッセイ集です。一応「ミステリ」を共通のテーマとして掲げてはあるけれど、のっけから「小説はみんなミステリーなんだなあ」(P.7)とのたまっていたりして、「ミステリ」の枠に捕らわれず他作品に対する感想や「小説家」阿刀田高として思ったことなんかがつらつらと書いてあります。

 一編一編が2〜3ページと短くてちょっとした時間の隙間に読めるのですが、この本と別の本を2冊携帯していてまとまった時間の空いたときは違う本、五分、十分の時はこの本と使い分けていたら読書初めから終わりまで思ったよりも時間のかかった本。