魔法探偵社よ、永遠に!
早川書房 ハヤカワ文庫FT
ポッシルトゥムの民衆の間に叛乱の噂が流れはじめていた。この噂は魔法探偵社の面々の耳にも届くが、おりしも社長スキーヴは別件で苦しんでいた。そんな彼に余計な負担をかけまいと、社員は内密に処理することに。ところがギャオンが弓で射られるという緊急事態が発生し……!?『大魔術師、故郷に帰る!』の衝撃の結末までの一部始終をグィドが語る、待望のシリーズ正篇。マッシャの結婚披露宴を描いた短篇も収録。
(4/4感想)
Mythシリーズの最新作で十・・・何冊目だっけ?(12冊目です)
と、記憶が飛んでるくらい久々の正編で、ここ5作ぐらいの一連の流れが収束するピリオド的な巻。とはいえ前作からの間が約3年*1。人間、3年もあれば当時ナニをしていたかなんて、特別なイベントでもない限りいちいち憶えていません。況や小説の内容なんて。
僕も例外に漏れず、しっかり忘れてました。
ちょっとだけおさらいすると、前作までで、オゥズを無事にパーヴから連れ戻した途端、ポッシルトゥムのヘムリック王女に求婚&税金対策という無理難題を押しつけられ、てんやわんやで解決していた主人公スキーヴ。
なのだけど今回スキーヴは完全に蚊帳の外。その代わり前作の段階でスキーヴの周囲でおこった事件をグィドが語り部になってストーリーが展開するのが今作。
一部、というか時間の流れとしてはほぼ前作と重複しているので所々前作とリンクした場面が出てくるんですが・・・忘れちゃってるからねぇ・・
作者が軽妙なのか訳者がわざとそうしているのか分からないけれど、どこか間の抜けた、それでいて暖かみのある語り口は健在。
面白かったです。
*1:約1年半前に出た「魔法の地図はいわくつき!」(ISBN:4150203229)は外伝