贋作遊戯

贋作遊戯 (カッパブックス・カッパノベルス) 光文社 カッパ・ノベルス 819円(+tax)

賭けるのは詐欺師の矜持 競うのは極上の虚偽
そして得るものは……?もっとも優雅な遊戯が始める!



 立見広介は、伝説の詐欺師・四条君隆とその孫娘・るぅの下で現在、詐欺師稼業修行中の身。昭和七年春、まんまとインチキ宗教家から大金をせしめた広介だが、その直後、突然現れた男たちにある館に拉致されてしまう!その館の女主人こそ、同業の世界で名を馳せた「絹夫人」その人であった。マダムは広介に、彼女の一番弟子とのぺてん勝負の遊戯を提案する。勝負の内容は三人の金満家が持つそれぞれの美術品を奪うこと。その場に立ち会った四条は、なぜか広介に参加を勧める。仕方なく遊戯に挑むことになった広介だが、三つの美術品には秘められた謎が……。二転三転する勝負の行方は、はたして!?絶賛『紳士遊戯』に続く、書下ろしコン・ゲーム小説シリーズ第二弾!作者が縦横無尽に仕掛けた“罠”を、貴方は見破れるか!? (カバー裏より)



「遊戯」シリーズの2作目。なんだけど1作目は読んでませーん。売ってませーん(笑)マジで近場の本屋さんには無いんだなコレが。…ネットで買うしかないかなぁ


あこがれというわけではないのだろうけど、昔からホームズとか明智小五郎とかの探偵ものというか“正義”の名の下に全てを白日の下に晒すことを使命とするような主人公よりも、ルパンだとか怪人二十面相なんかに肩入れする方の人間なので、こーゆーアウトサイドでの知恵比べみたいのは大好きなんです。


「ミステリ」というよりは「エンターテイメント」的な要素が強いけれど、それでも“だまし”のテクニックは見事だし、伏線もわかりやすくて読んでいて肩がこらない。いいねぇ。