天使はモップを持って

天使はモップを持って (ジョイ・ノベルス) 実業之日本社 JOY NOVELS 819円(+tax)

新入社員・大介と女性清掃作業員・キリコが立ち向かうオフィスの謎。


オペレータールームに配属された梶本大介。その社内では寄妙な事件が発生する。書類紛失、保険外交員墜死、マルチ商法勧誘社員の台頭、派遣女性社員の突然の昏倒、ロッカールームの泥棒、切り裂かれた部長のぬいぐるみ、黒い液体で汚されたトイレ。オフィスを騒がす様々な<日常の謎>を女性清掃作業員のキリコがたちまちクリーンにする本格ミステリー。 (カバー裏より)



 「本格ミステリー」かどうかはともかく面白かったです。
ところで、紹介文に「本格ミステリ」の文字がある時ってたいがいその本は「本格ミステリ」じゃない。などと思うのはぼくの読む本が偏っているからなんだろか?


 まあ、それはともかく、内容的にはぼくの好きな「日常の謎」系のミステリ。なんでもない日常の不思議。そのほとんどがふたを開けてみると実はどうってコトのない「幽霊の正体見たり枯れ尾花」ってオチがほとんどなんだけど、なんでそうなったのか、突拍子もない理由をくっつけて考えたりするのって楽しいじゃないですか。そんな楽しみのつまった全8編の連続短篇。
 個人的に好きなのは第2話の「ピクルスが見ていた」でのピクルス(カエルのぬいぐるみ)が勝手に移動していた理由(笑)