セリヌンティウスの舟

セリヌンティウスの舟 (カッパノベルス) 光文社 762円(+tax)

ルールはひとつ。信じること。
メロスの友の懊悩を描く、本格の新地平!

荒れ狂う海で、六人のダイバーはお互いの身体をつかんで、ひとつの輪になった。米村美月、吉川清美、大橋麻子、三好保雄、磯崎義春、そして、僕、児島克之。石垣島へのダイビングツアー。その大時化の海で遭難した六人は、信頼で結ばれた、かけがえのない仲間になった――。そんな僕らを突然、襲った、米村美月の自殺。彼女はダイビングの後の打ち上げの夜に、青酸カリを飲んだ。その死の意味をもう一度見つめ直すために、再び集まった五人の仲間は、一枚の写真に不審を覚える。青酸カリの入っていた褐色の小瓶のキャップは、なぜ閉められていたのか? 彼女の自殺に、協力者はいなかったのか? メロスの友、セリヌンティウスは、「疑心」の荒海の中に投げ出された!
(カバーより)



箇条感想

  • 読み始めてから気がついた、前エントリに続けて「自殺」モノ。
  • 石持浅海の作品は、三作目なのだけど、どうも犯人役、探偵役、etcが一堂に集まって議論しながら。って手法が多いように思う。
  • この手法がはまるととても面白く感じるのだけど、進行(議長)役によって変な方向に持って行ってしまわれると、途端に「何だかなあ……」って感じに。
  • 本作がどちらであるかは言及しません。