仮題・中学殺人事件
推理小説の歴史をひもとけば、「黄色い部屋の謎」や「アクロイド殺人事件」のように、犯人の意外性で売り出した名作があまた存在する。ところがこれまで、どんな物語にも不可欠な人物であるのに、かつてこれを犯人に仕立てた推理小説というのは、ただの一編もなかった。読者=犯人である。そのことに気づいた、推理作家たらんと志すかけだしのぼくは、犯人を読者に求めようとしたのだ。そう、この推理小説中に伏在する真犯人は、きみなんです!――推理小説の仕掛け人・辻真先の出発点となった名作登場。(中表紙より)
箇条感想
- 結構古い作品。単行本の刊行が1972年だから、もう30年以上前。
- たぶん、たぶんなんだけど作者が「解説」も書いてて珍しい。てか、それってタブーじゃないの?