若竹七海

 バベル島

光文社 光文社文庫 2008年1月刊 288p 533円(+tax) イギリス・ウェールズ北西部。彼の地の伯爵は長年「バベルの塔」建設に取り憑かれていた。六十年の歳月をかけて完成した日、悪夢の惨劇が――(表題作)。残業の夜、男は急停止したエレベーターに閉じこめられて…

 海神(ネプチューン)の晩餐

光文社 光文社文庫 2007年2月刊 463p 705円(+tax) タイタニック号沈没の際、ある著名作家が、自身最後の未発表原稿を空き瓶に入れた……。 20年後、資産家の息子・本山は旧友から謎の原稿を買わされた。米国に向かう氷川丸に乗り込んだ彼の船室に、何者かが盗…

 猫島ハウスの騒動

光文社 カッパノベルス 2006年7月刊 294P ¥857(+tax) 奇妙な事件に奇矯な人々、そして猫・猫・猫…… ユーモアとシニカルを絶妙にブレンド。コージー・ミステリーの名手、若竹七海の真骨頂!! 葉崎半島の先、三十人ほどの人間と百匹を超える猫が暮らす通称・…

 閉ざされた夏

光文社 光文社文庫 2006年2月刊 386p 619円(+tax) 夭逝した天才作家の文学記念館で、奇妙な放火未遂が相次いだ。和気あいあいとした記念館の雰囲気は一変し、職員たちの言動にもおかしな様子が……。 新入り学芸員とミステリ作家の兄妹が、謎を追い始める。そ…

 心の中の冷たい何か

東京創元社 創元推理文庫 780円(+tax) 失業中のわたしこと若竹七海が乗り込んだ、箱根行きの電車。一ノ瀬妙子との出会いは、忘れがたい印象を残した。それから数ヶ月もしないうちに彼女は自殺を図り、未遂だったものの植物状態になっているという。悲報を聞…

 八月の降霊会

角川書店 角川文庫 762円 (+tax) 一通の手紙「降霊会のお知らせ」、すべてはそこから始まった。富士山麓の山荘に集められた一見何の接点もない人々。降霊会、それは単なる娯楽でしかないはずだった。しかし、霊媒師の口から出てきたのは、誰も知るはずのな…

悪いうさぎ

文藝春秋 文春文庫 724円(+tax) 女探偵・葉村晶は、家で中の女子高生ミチルを連れ戻す仕事で怪我を負う。一ヶ月後、行方不明のミチルの友人・美和探しを依頼される。調査を進めると、他にも姿を消した少女がいた。彼女たちはどこに消えたのか?真相を追う晶…

依頼人は死んだ

文藝春秋 文春文庫 619円(+tax) 念願の詩集を出版し順風満帆だった婚約者の突然の自殺に苦しむ相場みのり。健診を受けていないのに送られてきたガンの通知に当惑する佐藤まどか。決して手加減をしない女探偵・葉村晶に持つこまれる様々な事件の真相は、少し…

プレゼント

中央公論社 中公文庫 705円(+tax) ルーム・クリーナー、電話相談、興信所。トラブルメイカーのフリーター・葉村晶と娘に借りたピンクの子供用自転車で現場に駆けつける小林警部補。二人が巻き込まれたハードボイルドで悲しい八つの事件とは。間抜けだが悪気…

ぼくのミステリな日常

東京創元社 創元推理文庫 建設コンサルタント会社で社内報を創刊するに際し、はしなくも編集長を拝命した若竹七海。仕事に嫌気がさしてきた矢先の異動に面食らいつつ、企画会議だ取材だと多忙な日々が始まる。娯楽面充実のためここはひとつ小説を――上層部の…

名探偵は密航中

光文社 光文社文庫 昭和五年七月、豪華客船・箱根丸は横濱港を出港、倫敦へ向かった。出港早々、殺人事件の容疑者が乗船していることがわかり、大騒動に。その後も、男爵令嬢の逃亡騒ぎ、幽霊船の出現など、奇妙な事件ばかりが起こり……。じゃじゃ馬令嬢から…

古書店アゼリアの死体

光文社 光文社文庫 勤め先は倒産、泊まったホテルは火事、怪しげな新興宗教には追いかけられ……。不幸のどん底にいた相沢真琴は、葉崎市の海岸で溺死体に出合ってしまう。運良く古書店アゼリアの店番にありついた真琴だが、そこにも新たな死体が!事件の陰に…

ヴィラ・マグノリアの殺人

光文社 光文社文庫 海に臨むヴィラ・マグノリア。その空き家になった一棟で、死体が発見された。ヴィラの住人は一癖ある人ばかりで、担当刑事達は聞き込み一つにてんてこ舞い。捜査に手間取るうちに、ヴィラの住人が殺される第二の事件が発生!二つの事件の…

死んでも治らない〜大道寺圭の事件簿〜

光文社 カッパノベルス 十七年間勤めた警察を辞めた大道寺圭は、最後に手がけた事件で出会った幼なじみの編集者・彦坂夏見の強引な勧めで、本を出版する事になった。タイトルは『死んでも治らない』。大道寺が出会ったとぼけた事件を書きつづったものだが、…