北森鴻

 香菜里屋を知っていますか

講談社 2007年11月刊 194p 1600円(+tax) お客さまが持ち込む謎と、その解決。それが当店の裏メニューです。 マスターの工藤が作るちょっとした料理と、アルコール度数の異なる4種のビールが自慢のビア・バー香菜里屋が消えた……。 香月圭吾、飯島七緒、日浦映…

 狐罠

講談社 講談社文庫 2000年5月刊 511p 743円(+tax) 店舗を持たず、自分の鑑定眼だけを頼りに骨董を商う「旗師」宇佐見陶子。彼女が同業の橘董堂から仕入れた唐様切子紺碧碗は、贋作だった。プロを騙す「目利き殺し」に陶子も意趣返しの罠を仕掛けようとするが…

 支那そば館の謎 裏京都ミステリー

光文社 光文社文庫 2006年7月刊 304P ¥533(+tax) 僕の名は有馬次郎。京都でも指折りの貧乏寺、大悲閣千光寺の寺男だ。怪盗と呼ばれた過去もあったが、縁あって慈悲深い住職に拾われ、表の世界の住人となった。厄介なのは、寺に奇妙な事件ばかりが持ち込ま…

 桜宵

講談社 講談社文庫 2006年4月刊 283P ¥533(+tax) 一度たずねてみてください。わたしがあなたに贈る最後のプレゼントを用意しておきました――。そう綴られた亡き妻の手紙だけを頼りに、ビアバー《香菜里屋》にやってきた神崎。マスター・工藤が語った、妻が…

 ぶぶ漬け伝説の謎 裏京都ミステリー

光文社 2006年4月刊 229P ¥1400(+tax) 知る人ぞ知る裏(マイナー)な名刹・大悲閣千光寺に、今日も珍妙な事件が持ち込まれる。 元裏世界の住人にして寺男の有馬次郎とマイナー新聞の自称「エース記者」折原けい、自称「裏京都案内人」のスチャラカ作家・ムン…

 親不孝通りディテクティブ

講談社 講談社文庫 2006年8月刊 343p 590円(+tax) タクシー強盗と、港の火事、そしてスーパーの警報騒ぎ、同時に起こった事件の意外な関連とは……。中洲の屋台でバーを営む鴨志田鉄樹と、結婚相談所の調査員・根岸球太。腐れ縁の通称「鴨ネギコンビ」が、ど…

 深淵のガランス

文藝春秋 2006年3月刊 252p 1571円(+tax) 箇条感想 購入時、既に帯が無い。新刊なのに。・・・困ったなぁ。 銀座の裏通り、昭和初期の建築とおぼしきビルの二階。そこに居を構える《花師》佐月恭壱にはもう一つ、《絵画修復師》としての顔をもつ…… 洋画の大…

 緋友禅 旗師・冬狐堂 

文藝春秋 文春文庫 2006年1月刊 285p \571(+tax) 古物、骨董品を専門に扱う旗師・冬狐堂こと宇佐見陶子は、銀座のタペストリーに魅せられ、現金で全作品を買う約束をする。しかし作者は死に、作品は消えていた……。騙しあいと駆け引きのこっとう業界を生き抜…

 写楽・考 蓮丈那智フィールドファイルIII

新潮社 1400円(+tax) 古文書の調査に赴いた屋敷では、出迎えるはずの当主が不可解な失踪を遂げていた。目立った盗難の痕跡もなく、事件性の見えないことから単なる「家出」と判断された矢先、一行は古文書が隠し持っていた重要な秘密、「謎の画家」の存在に…

 触身仏 蓮丈那智フィールドファイルII

新潮社 新潮文庫 476円(+tax) 《わが村には特殊な道祖神が祀られている。》美貌の民俗学者・蓮丈那智のもとに届いた手紙。神すなわち即身仏なのだという。彼女は、さっそく助手の内藤三國と調査に赴く。だが調査を終えた後、手紙の差出人が失踪してしまった…

 凶笑面 蓮丈那智フィールドファイルI

新潮社 新潮文庫 514円(+tax) 《異端の民俗学者》蓮丈那智。彼女の研究室に一通の調査依頼が届いた。ある寒村で死者が相次いでいるという。それも禍々しい笑いを浮かべた木造りの「面」を、村人が手に入れてから――(表題作)。暗き伝承は時を超えて甦り、封じ…

 共犯マジック

徳間書店 徳間文庫 533円(+tax) 人の不幸のみを予言する謎の占い書《フォーチュンブック》。偶然入手した七人の男女は、運命の黒い糸に絡めとられたかのように、それぞれの犯罪に手を染める。錯綜する物語は、やがて驚愕の最終話へ。連作ミステリーの到達点…

 狐闇

講談社 講談社文庫 762円(+tax) 魔鏡を競り市で手に入れたことで、宇佐見陶子の運命は変わった。市に参加していた男が電車に飛び込んだのを皮切りに周囲で命を落とす者が続出。陶子は絵画の贋作作りの汚名を着せられ、骨董業者の鑑札を剥奪されてしまう。狡…

 屋上物語

祥伝社 祥伝社文庫 590円(+tax) そのデパートの屋上では、いつも不思議な事件が起こる。飛降り自殺、殺人、失踪。ここに、何があっても動じない傑物がいた。人呼んでさくら婆ァ、うどん店の主である。今日もPHSの忘れ物が一つ。奇妙なことにそれが毎日、同…

 メイン・ディッシュ

集英社 集英社文庫 629円 (+tax) 小劇団「紅神楽」を主宰する女優・紅林ユリエの恋人で同居人のミケさんは料理の達人にして名探偵。どんなに難しい事件でも、とびきりの料理を作りながら、見事に解決してくれる。でも、そんなミケさん自身にも、誰にも明か…

 花の下にて春死なむ

講談社 講談社文庫 533円 (+tax) 年老いた俳人・片岡草魚が、自分の部屋でひっそりと死んだ。その窓辺に咲いた季節はずれの桜が、さらなる事件の真相を語る表題作をはじめ、気の利いたビアバー「香菜里屋」のマスター・工藤が、謎と人生の悲哀を解き明かす…

 顔のない男

文藝春秋 文春文庫 571円(+tax) 多摩川沿いの公園で、全身を骨折した惨殺死体が発見された。空木精作――彼は周辺の住民との接点も交友関係もない男だった。原口と又吉、二人の刑事は空木の自宅で、一冊の大学ノートを発見する。ノートを調べるうちに二人は次…

 孔雀狂想曲

集英社 集英社文庫 514円(+tax) 東京は下北沢の片隅にある骨董品屋・雅蘭堂。店主の越名集治は実は相当の目利きなのだが、商売はそれほど上手くない。おかげでいつも開店休業状態。それでも、ひとたび記憶や思いのこもった骨董品をめぐって事件が起きると、…